映画「君の名は。」のラストシーンとその後について解説します。
この記事で紹介するのは、下記の「３つ」。
映画「君の名は。」のラストシーン
瀧と三葉が彗星災害から糸守町を守ったのと同時にお互いを忘れてしまってから数年が経ちます。
大学4年生の瀧は東京で就職活動中。一方、社会人になった三葉は東京で生活しています。
瀧も三葉も、大切な何かを忘れてしまったような感覚にとらわれているようです。
ある日、たまたま並走する電車の窓からお互いを見つけた2人。
お互い次の駅で降り、それぞれの下車駅に向かって走り出します。
名前も知らないはずの彼女に何かを感じる瀧。三葉も同じでした。
そして再会し、涙を流しながら「君の名前は――。」と声を揃えていました。
三葉と瀧が再会できたことの意味
前述の糸守町を守った行動をとった際、2人は決してその名前を忘れないという約束を交わしますが、結局忘れてしまっています。
「忘れる」ということは、人類にとって避けることができないものです。
三葉と瀧の忘却は、私たちが大切なことを忘れてしまうこととを表しているのではないでしょうか。
本作は、東日本大震災の影響を受けて作られた作品であることを新海監督は明言しています。
「君の名は。」の世界では、伝統や記録が消されそうになっても、想いは残り続けました。
歴史資料も瀧と三葉のスマホの日記も、一度は消されてしまいます。
しかし宮水家の儀式が残っていたように、瀧と三葉の互いへの想いも5年後まで残っていました。
私たちは、ともすれば忘れてしまう存在で、忘れてしまったことで悲劇が生まれることもあります。
しかし、三葉と瀧が忘れていた「大切なもの」をラストで思い出したように、私たちも「大切なもの」を今度こそ忘れずに、未来に繋いでいくことができる。
ラストシーンにはこのような思いが込められていたため、二人が再会することは重要な意味を持っていたと考えられます。（「ほしのこえ」や「秒速5センチメートル」では男女が離れ離れのままだったのと対照的です。）
「天気の子」に二人のその後が？
実は新海誠監督の次の映画作品、「天気の子」には、その後の瀧と三葉が登場します。
瀧の登場シーン
「天気の子」では立花冨美という年配の女性が登場しますが、この女性の孫である「タキ」が登場します。
映画のクレジットでは、「立花瀧」の表記もあるので、同一人物であることが分かります。
三葉の登場シーン
「天気の子」の主人公・穂高がヒロイン・陽菜への誕生日プレゼントに悩むシーンがあります。
三葉は帆高が指輪を買う場面でアクセサリー店の店員として登場します。
三葉は笑顔で「3時間も悩んだのですから喜んでもらえますよ」と穂高に答えるシーンもあります。
瀧と三葉は結婚する？
映画だけでは結婚したかどうかはわかりませんが、「天気の子」の小説に、二人の結婚を匂わせる描写が組み込まれています。
「天気の子」のヒロイン陽菜が”晴れ女ビジネス”をしているなか、瀧のおばあさん:立花冨美の家に訪れるシーンがあります。
そのシーンで、「孫の結婚写真」という文章がでてくるのです！
瀧が結婚したことは確実なので、二人のその後は観客に委ねられてはいますが、相手が三葉であることを信じたいですね。
以上が、「君の名は。」のラストシーンとその後についての紹介でした。
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あらすじ＆総合評価
＜あらすじ＞
千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。
山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。
町長である父の選挙活動に、家系の神社の古き風習。
小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。
「来世は東京のイケメン男子にしてくださーい！！！」
そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。
見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。
念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。
一方、東京で暮らす男子高校生、瀧も、奇妙な夢を見た。
行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。
繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている、記憶と時間。
二人は気付く。
「私／俺たち、入れ替わってる！？」
残されたお互いのメモを通して、時にケンカし、
時に相手の人生を楽しみながら、状況を乗り切っていく。
いく度も入れ替わる身体とその生活に戸惑いながらも、現実を少しずつ受け止める瀧と三葉。
しかし、気持ちが打ち解けてきた矢先、突然入れ替わりが途切れてしまう。
入れ替わりながら、同時に自分たちが特別に繋がっていたことに気付いた瀧は、三葉に会いに行こうと決心する。
「まだ会ったことのない君を、これから俺は探しに行く。」
辿り着いた先には、意外な真実が待ち受けていた……。
出会うことがない二人の出逢い。
運命の歯車が、いま動き出す。
映画『君の名は。』公式サイト
＜評価＞
2016年に公開された「君の名は。」は興行収入250.3億円の大ヒットを記録し、新海監督は同作をきっかけに国民的アニメーション監督として広く名前を知られるようになりました。
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「君の名は。」の考察 まとめ
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